イゾラドの幸せ
8月7日に放送されたこの番組を見た。
ブラジルとペルーの国境地帯に存在する人々、「イゾラド」と呼ばれる先住民族のドキュメンタリー。「イゾラド」とは、「隔絶された人々」という意味で彼らは文明社会と接触したことがない。
番組の終盤で「あなたたちはしあわせか」と問うている。
そもそもイゾラドには「幸せ」という概念があるのか。
文明化された我々にとっての「幸せ」とは、ある種、相対的なもので周りと比べて測っている。
隔絶された人々であり、少数の共同体である彼らには比べる対象がない。食料がなくなればみんながつらいし、好物であるリクガメを得た時はみんなが嬉しい。
おそらく、「幸せか不幸せか」っていう考えがないんだと思う。
本能的に生きて、食べて、子孫を残し、死んでいく。
そんな彼らに幸せかを問うのは、文明側の驕りではないだろうか。
「イゾラド」は「イドラド」であり、それ以上でも以下でもない。
こちらの概念は持ち込む必要はないし、平行線のままでもいいと感じた。
文明化された我々は一定の距離を保ちつつ、見守っていきたい。